会いたかった人

【ずっと会いたかった人】ファッションディレクターの大草直子さん(1)

2019.6.20

「私らしいおしゃれ」を提案し続けているファッションディレクターの大草直子さん。おしゃれに悩む女性に寄り添い、明快で的確、まっすぐで温かい言葉を贈り続けています。だから、会いたかった!!「体型って、変わるものですね」「大丈夫、着るだけで-1.5㎏に見えるのよ」「本当ですか?」で始まったインタビュー、ご覧ください!

スタイリスト、エディターとして活躍を続ける大草さん。40代後半に入って、それまでの自分と着こなしが変わりましたか。
今、46歳です。この10年間はまさに変化の時でしたね。何を着ていても何となくサマになる若い時期をすぎて、明らかに見た目が変わります。かつての「好きなもの」が似合わなくなるんですね。首やデコルテは痩せて、頬はそげるし、髪は細くなる。熟したてのアンバランスさみたいなものに戸惑って、正直、葛藤はありました。でも、時間をかけて自分の体と向き合い、その変化を認めるプロセスは、なかなか面白いんです。そうか、こうすれば、重心が上に見えるなとか、こうしてみたら、ぐんと華奢に見えるじゃないとか、発見は楽しいんです。私自身もそうですが、ある程度の年齢になったら、自分の体にフィットする服選びが基本です。「憧れのサイズだから」とか「流行のデザインだから」と服に体を合わせるのではなく、着ていて心地よいサイズを選ぶほうが美しく見えます。とくに、40代後半になると顔周りが痩せる代わりに、背中と肩が丸くなりますから、うしろ姿、横からの見え方も必ずチェックしてくださいね。「-1.5㎏」で私が気に入っているのは、ハイウエストのパンツ。ウエストマークでくびれを強調できるし、脚も長く見えます。
リネンのセットアップ(カオス)は、パンツがハイウエストでベルト部分の幅が広いため、スタイルがよく見える。ダブルのジャケットをざっくりはおり、ラフに着こなすのが大草流。
「脚が太い」「二の腕が出せない」「胸が小さい」など、自分の体型をカバーするファッションについて、どう考えますか。
自分の体型の嫌いなところ、ありますよね。私も、たくさんあります。だけど、嫌いなところをとりたてて隠そうとは思わない。それよりも、好きなところに磨きをかけて、そこをアピールするようなコーディネートを心がけています。そのほうが楽しいんです。私の好きなパーツは、背中。バストやヒップや脚よりも、背中のケアに時間をかけます。肩甲骨がうっすらと浮き出るのが理想だから、体型の維持にも気を使って、保湿や角質ケアも。誰もが、一つふたつは好きなところがあるはず。手首や足首、ウエストなどくびれている部分を隠さず見せるようにしましょう。そして、何より、姿勢よく、堂々と着こなすこと。何かを隠そうとしている丸い背中よりも、ずっとかっこよく、すっきり見えるはずです。
カーサフラインのワンピースは、クラシックなデザインがお気に入り。
ちょっとだけ「甘い」のだけれど、背中がざっくりと開いた「辛さ」が大草さん好み。
ファッションは「好き=似合う」と考えてよいものでしょうか?
好きなものは、身に着けているだけでワクワクして気分が高揚しますよね。おしゃれのスタートはそこにあると思います。ただ、「自分がどう見られているか」という客観性をもつと、おしゃれは格段にアップします。まずは、パートナーや気のおけない友人からの評価を受け止めること。そして、自分の写真を撮り、それを確認すること。私は、ブログを始めた9年ほど前から、毎日のように自分の写真を撮っています。正面、横、後ろなど180度ぐるりと撮影してもらい、コーディネートだけでなく自分の体を厳しく批評することで、「好き」や「似合う」ものがどんどんわかってきます。自分のことを知れば知るほど、他人をジャッジすることも、うらやましく思うこともなくなって、おしゃれがもっと楽しくなるはずです。
「おしゃれとは、バランスが美しいということだと思う」と大草さん。かといって、ゴールデンバランスに合わせようとするのではなく、一人ひとりの違いを個性としてとらえる。「だから自分を知ることが大事なの。一緒にがんばろーね!」
大草さんといえば、日焼け肌。健康的なイメージです。小麦色の肌に似合う着こなしを教えてください。また、肌のケアはどうしていますか。
日焼け肌はファッションアイテムの一つと思っています。もちろん、白い肌も同じです。色だけでなく、さらっとしているとかしっとりしているとか、肌の質感もファッショに大きく影響しているんですよ。私の場合は、陽に当たるのが好きで毎年こんがり焼いていますが、その肌は、大好きなリネンやコットンのざらっとした質感にぴったり。肌色を「深みのあるベージュ」ととらえるんです。すると、デニムの淡いブルーや白いシャツが活きます。それが私のスタイル……といっても、やはり日焼けは肌にとっては刺激。自分では「星屑」と呼んでいますが(笑)、シミもだいぶ増えましたし、日焼け後に放っておくとガサガサのごわごわになってしまうこともわかっています。この歳で、肌も髪もドライなままにしておくと、「老け感」「疲れ感」「やさぐれ感」が満載に。だから、日焼け後のケアはぬかりなくします。ケアの基本は、メイク落としだと思っています。刺激のないものを選んで、優しく丁寧に落とします。その後、たっぷり保湿をして、「ツヤのある日焼け肌」を持続させるようにしています。
日焼け止めやメイクを優しく落とす「デルメッド バーム クレンジング」。とろっとしたテクスチャー、肌なじみ、洗い流した後はすっきりするのに保湿力が高い。「旅行の時も、小さなケースに詰め替えて、必ず持って行きます」

大草直子(おおくさ・なおこ)ファッションディレクター

1972年生まれ。女性ファッション誌の編集に携わったのち、独立。フリースタイリスト、エディター、ファッションディレクターとして雑誌や広告で活躍。イベント企画・出演、執筆、Webメディアを通して、ファッションのみならず女性が人生を楽しむ方法を伝える。明快でまっすぐな「大草語録」に胸を打たれる人も多く、幅広い年齢層から支持を集めている。著書『大草直子のSTYLING&IDEA』(講談社)など多数。この春、新しいウェブマガジン「AMARC(アマーク)」を立ち上げたばかり。プライベートでは、3児の母親。

Instagram:@Naoko Okusa_official

Web:https://amarclife.com/

撮影・青木和義 ヘア&メイク・菊池かずみ 文・高橋顕子 構成・越川典子

プレゼント|「大草直子さん愛用のスカーフとサイン入り著書」セット

抽選で5名様に、「ヴェルメイユ パー イエナ」オリジナルのスカーフと、大草直子さんのサイン入り著書『大草直子のSTYLING&IDEA』とをセットでプレゼントします。薄手のシルクスカーフは、首に巻いたり、髪を結んだり、バッグに結わえたり、使い勝手のよさは大草さんのお墨付きです。