会いたかった人

【ずっと会いたかった人】お菓子&料理研究家の福田里香さん(1)

2019.7.18

「新しいサラダ」という本で、料理好きに驚きを与えたお菓子&料理研究家の福田里香さん。福田さんの手にかかれば、どんな食材も食卓を彩るごちそうに早変わり。そんな福田さんのサラダ作りをじっくり見てみたい。 美しいサラダの作り方を教えてもらいたい。早速、会いに行きました。

福田さんの提案する新しいサラダは、スイーツのようにきれいです。
昔、果物の専門店で働いていたこともあり、フルーツを使ったお菓子やジャムの本を何冊か書きましたが、サラダの本は初めて。といっても、スイーツとサラダの違いは甘いかしょっぱいかぐらいなもので、大きな差はないと思っています。私の作るサラダにはフルーツもたっぷり入りますしね。スイーツにせよ、サラダにせよ、食を通して会話が盛りあがること、笑顔が増えることが嬉しいんですね。ケーキみたいなサラダを作ると、みんなが「なにこれ?」とびっくりする。切り分けて、「へぇ、こんな断面なんだ」と隣の人と顔を見合わせて、食べたら「初めての食感!」と喜んでもらえる。「どうやって作るの?」「この野菜はなに?」と話がどんどん膨らんでいったら大成功。美しくて、おいしくて、楽しい。これが、私が提案する新しいサラダです。
「プチトマト&ズッキーニのレイヤーサラダ」。ズッキーニ(2本)は、両端を切り落とし、ピーラーで縦に薄く長く削いだら、ラップフィルムの上で切れ端を丸くまとめて芯にし、きれいな帯状に削いだものをくるくる巻きつけ、直系12cm程度の円形にする。その上にディルのディップ(マスカルポーネチーズ50g、マヨネーズ20g、ディル15g、塩ひとつまみ、黒コショウ少々を混ぜる)を塗り、プチトマトのサラダ(1と1/2カップ分のプチトマトを縦に2等分し、甘酒大さじ2、オリーブ油大さじ2、塩ふたつまみ、レモン果汁小さじ2で和える)をのせる。
「薄切りスイカ」はインスタグラムですごく話題になりましたね。
「#毎年1度はすいかの新しい切り方を考える」というハッシュタグをつけて、昨年投稿した写真のことですね。あれは、スウェーデンのジャガイモ料理「ハッセルバックポテト」からアイデアを拝借しました。名づけて「ハッセルバックスイカステーキ」。スイカ、大好きなんですよ。皮のぎりぎりまで果肉を食べたいから、こうやって切ると、余すことなく食べられる。種もはずれやすくて食べやすい。美しさとおいしさを兼ね備えているんですね。くし切りにして出すよりも、見た目にインパクトがあるから、一緒に食べる人との会話も広がるでしょう。Instagramでフォロワーのみなさんとやり取りするのも、とっても楽しい。さあ、今年はどんな切り方を披露しましょうか。
くし切りにしたスイカを5~7mmくらいに薄くスライス。食べるときに端からナイフで切り離し、フォークで刺して食べる。「マネしました!」の声が続出の、新しい食べ方。
蒸しサラダも野菜の切り方が印象的でした。
根菜って、彩が豊かなんですよね。薄くスライスして、せいろに詰めて蒸すだけなのに、本当に豪華に見えるんです。あたたかいサラダは寒い冬の日のごちそう。冷たいものばかり食べて胃が疲れがちな夏には、癒しのサラダ。マヨネーズやチーズをベースとしたクリーミーなディップで食べればボリューム満点だし、ポン酢であっさり食べるのもおいしい。蒸し野菜は、素材の旨味を堪能できるところが大好きです。おいしく蒸すコツですか? 1種類の野菜を蒸すときは、厚みをそろえること。複数の野菜を一気に蒸すときは、素材によって厚みを変えること。同時に蒸し上がるように計算するわけです。そして、並べる時は、スライスを縦に並べること。蒸気が通りやすくて、早く、均等に火が通ります。
「サラダは温度が大事。冷たいサラダはぎりぎりまで冷蔵庫で冷やし、蒸しサラダは蒸したてをふうふうしながら食べるのが一番おいしい」。せいろで蒸すなら、せいろごと食卓に出せば、ごちそう感がアップする。
サラダは美容食と言われますが、栄養効果や美肌効果を考えて作っているのですか。
う~ん。味や見た目を、以前は優先していましたが、50歳を過ぎてからは健康や美容にいい食材も取り入れるようになりましたね(笑)。最近よく使うのは甘酒です。江戸時代には滋養強壮のために夏場に飲まれていたそうですが、今では「飲む美容液」として一年中、人気がありますよね。サラダの基本の調味料は塩、酢、オイルですが、はちみつやメープルシロップ、砂糖などの甘みは旨味となってサラダをよりおいしく仕上げてくれます。その甘みとして甘酒を使う。とろみがあるからサラダにからんでくれるし、甘みがまろやかだから素材の味をじゃましないんです。「食べてきれいになる」というのが理想的ですが、外食が続くこともあるし、仕事や読みたい漫画(笑)が立て込んでいて料理ができない日もあります。そこで、というわけではなけれど、外からのケアも、最近真剣に取り組むようになったんです。今一番気になっているのは、シミとくすみ。このクリームに助けられています。
「発酵食品は昔から好き。甘酒も納豆もいつも冷蔵庫にあります」。「ホワイトニング クリーム」には、米麹の発酵過程で生まれる代謝物「コウジ酸(美白成分)」が入っている。「気になる頬のシミには重ねづけしています」

福田里香(ふくだ・りか)お菓子&料理研究家

1962年生まれ。武蔵野美術大学卒業。果物の専門店・新宿高野に勤めたのち、独立。漫画への造詣が深く、作品に登場するフード(食べ物)表現を考察した『ゴロツキはいつも食卓を襲う フード理論とステレオタイプフード50』(太田出版)は注目を集めた。フルーツを使った独創的なスイーツや料理にも定評があり、雑誌でフードコラムを担当するほか、『新しいサラダ』(KADOKAWA)、『いちじく好きのためのレシピ』(文化出版局)など著書多数。民芸にも詳しく、近著に『民芸お菓子』(エイ出版)がある。

Instagram:@riccafukuda

撮影・青木和義 ヘア&メイク・レイナ 文・高橋顕子 構成・越川典子

プレゼント| 福田里香さんの「サラダ上手になるセット」

抽選で5名様に、おいしいサラダが作れる6点セットをプレゼント。内容は以下の通り:
福田里香さんのサイン入り著書「新しいサラダ」/チェリーピッター&ビン/チーズグレイター/ラグーゾ「有機エキストラバージンオリーブオイル」/天然の塩「フリュードメールドゲランド」/グエルゾーニモデナ産「有機ホワイトバルサミコ」