【ずっと会いたかった人】世界に一つだけの「ブーケ」を作るフローリスト、若井ちえみさん(1/4)

2020.7.20

東京・世田谷区、松陰神社前駅から1分。スタイリッシュなブーケを作る人がいる――そんな噂を聞いて訪れたフラワーショップ「duft(ドゥフト)」。そこは、オーナーの若井ちえみさんが選び抜いたとりどりの花たちが息づく、ギャラリーのような空間でした。

※今回から全4回にわたり、若井ちえみさんの「花」を、写真ともにたっぷりお届けします。ブーケプレゼントもあります。

――ハッシュタグ「おうち花見」とか「花のある暮らし」とか、Instagramに花の写真を上げる人が増えました。
ステイホームの時間が長く、皆さん、生きている花で癒されたからではないでしょうか。卒業式、入学式、結婚式などがのきなみ中止になって、花の生産者さんが大変な思いをしていて、少しでも支援をとInstagramで呼びかけたら、「私もぜひ支援したい」と連絡をくださるお客様がすごく増えたんです。遠くに住むお母様に、お友だちの誕生日に、結婚記念日に妻にと「ブーケ」を注文してくださる方と、そして自分へ、自宅用にと頼んでくださる方が圧倒的に多く、皆さんと会うことはできないけれど、たしかにつながることができたようで、本当にうれしかったです。
――注文は「ブーケ」が多いのですか。
はい、贈り物には「ブーケで」という方がとても多いです。私自身、ブーケが大好きなんです。一つひとつの花に目がいくよう、埋もれてしまう花がないように作っています。ひとまとまりに見えるようには、あえて作らない。花と花との空間をとるし、360度どこから見ても美しいように作っています。包むのも、茎まで見ていただきたくて、透明なセロファンが多いですね。
即興でブーケをと、若井さんは迷わず花たちを選んだ。1輪として同じ花はない。すでに選択からブーケづくりは始まっている。
――この花を中心にしてブーケを作るという発想はないのですね。
考えたことがありません。花は、大きなもの小さなもの、華やかなもの一見地味に見えるもの、どれもが「主役」。それぞれの美しさがある。シャクヤク、トルコキキョウ、ナデシコ、アンセリウム、レースフラワー、エキナセア、オンシジウム、アリアム……十数種ピックアップして、これからブーケを作りますが、どの花も魅力的だと思いませんか? 異なる花を組み合わせることで、それぞれの花の魅力をさらに引き立て、また違った味わいやパワーが出てくるのが面白いんです。
――花選びは、どのようにするのでしょう。
誰のためのブーケなのか、どんな場所に置くのか、どんな花器に入れるのか、目的は何か、贈られる方はどんな方か、どんな背景で花が必要なのか、想像できるまで伺います。そうでないと、いいブーケは作れないと思っています。以前、結婚式のブーケを作らせてもらったご夫妻の、ご主人から「結婚記念日に妻へブーケを贈りたい」という注文をいただいたときは、ウェディングブーケで使用した花や、一本一本装飾で使用した花を思い出しながら束ねました。こうした背景、物語が私のブーケには欠かせません。
一輪ずつ左手に束ねてブーケを作っていく。高さや広がりのバランスが絶妙。「どうしても若井さんにブーケを作ってほしかった」という人が多いのがわかる。
――このブーケ、今日、若井さんが着ていらっしゃるお洋服にぴったりです。
とくにそう意図したわけではないのですが、私好み、という共通点はあるのでしょうね。ここ「duft」にある花も、私が花市場で選んできた花ばかりです。私が「好き」「いい」と感じたものだけを仕入れているので、「世界観」は一緒だと思います。だから、この店にある花は、どんな組み合わせをしても「duftのブーケ」になるのだと思います。
――そうして「世界に一つしかないブーケ」になるのですね。
何百通り、何千通りの組み合わせがあります。花を知れば知るほど、終わりがない。そこが面白くてやめられません(笑)。でも、ブーケは私の「作品」ではないんです。もちろん、そのまま花瓶に入れてくださるのはうれしいですが、一度バラバラにして、一輪ずつ活けなおしてくださってもいい。お部屋に合わせて、花器に合わせて、自分の好きなスタイルを見つけながら活ける。そうすると花はいっそう魅力的になりますよ。
よくあるブーケと一線を画しているのがよくわかる。まるでアート作品、という評価があるが、「私は作品を作っているつもりはまったくないんです」と若井さんは笑い飛ばす。
――花に囲まれての暮らし、どんな毎日ですか?
週に3日、午前4時すぎには花市場に行きます。自分で運転して、仕入れて、運んで、花の水揚げをして、ブーケを作り、発送、お店の営業……の毎日です。お店を開いて1年目に、倒れてしまったことがありました。医師に言われたのは「ひどい栄養失調です」でした。すべて一人でしていたので、ムリがきたんでしょうね。今はまだ料理を作る心のゆとりがないのが本音ですが、タンパク質、ビタミンを摂る、冷たいものを摂らない、湯船につかる、睡眠時間をとる。できる限りですが、生活習慣を修正しました。
――基本的なことを大事にしているのですね。
アトピー体質なこともあって、バランスの乱れが肌に出てしまう。毎日の基本的な習慣が今はとても大事です。切り花のよしあしも、土の栄養と水が大切。人間のカラダや肌も同じなのではないでしょうか。だから、毎日口に入れるもの、肌につけるものは吟味して選びたい。デルメッドの基本の3品は、朝晩のケアでしっとり肌を整えてくれます。私にとって、「保湿」が最重要ポイントです。
「肌なじみがよく、浸透がすごくいいので、気持ちよく使えます」と若井さん。左から、デルメッド プレミアム ローション、エッセンス、UVベイス。
https://www.dermed.jp/store/item/00350.php?utm_source=DS&utm_medium=WKI1
●第2回は、若井さんの分身ともいえるショップ「duft」への思いをお聞きます。お楽しみに!

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若井ちえみ(わかい・ちえみ)

フラワーデザイナー、「duft」オーナー

1986年北海道生まれ。フラワーショップ勤務を経て、2016年5月、東京世田谷区、松陰人社前にフラワーショップ「duft(ドゥフト)」をオープン。一人ひとりのお客様と向き合い、丁寧にブーケやアレンジメント作りが評価されている。店舗やイベントのディスプレイ、撮影のスタイリングなどでも活躍。店舗は不定休。

http://duft.jp/
Instagram@chiemiwakai_duft

撮影・青木和義 構成と文・越川典子

若井ちえみさんのオリジナルブーケ(約1万円相当 税・送料込み)を5名様にプレゼント。

抽選後、「ブーケ引き換えチケット」をご送付いたします。その後、若井さんとご連絡をとっていただきます。誰のためのお花か、どこに飾るのか、好きな花の種類、好みの色や質感……若井さんが直接お一人おひとりの好みやご要望を伺い、あなたのための、世界にたった一つだけのブーケをお贈りします。ふるってご応募ください。